書類に穴を開けてとじるファイル

ファイルには大きく分けて、書類に「穴を開けてとじるファイル」と「穴を開けずにとじるファイル」があります。「穴を開けてとじるファイル」では、2穴パンチなどを使って書類に穴を開け、その穴にとじ具を通すことによって書類を保持します。

「穴を開けてとじるファイル」は、ファイルの大きさを必要最小限にすることができるため、限られたスペースに効率よくたくさんの書類を保管できるのがメリットです。一方で、穴を開けるのに手間がかかってしまう、というデメリットがあります。

基本的には、なるべく場所をとらずに書類を収納したい場合、また閲覧する頻度はそれほど高くないけれど長い期間保管したい、という書類に向いています。「穴を開けてとじるファイル」には、以下のような種類があります。

■チューブファイル


「パイプ式ファイル」「キングファイル」とも呼ばれるファイルで、真っ直ぐで長いとじ足が特徴です。表紙が硬く丈夫なため、長期間の保存にも耐えることができます。

メリット


大容量タイプが多く、大量の書類を効率よく収納できます。

デメリット


とじ具の近くが開きにくいため、頻繁に見返したい書類には向きません。

おすすめ用途


オフィスなどで、大量&長期に保存が必要な伝票類などを保管するのに向いています。

チューブファイルのラインアップ


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■フラットファイル


紙製の表紙で、プラスチックのとじ具を備えたものが一般的です。

メリット


安価で求めやすい価格が魅力です。また、コンパクトでスリムなので場所をとらず、軽いので持ち運びにも適しています。

デメリット


一度とじた書類の順番を入れ替えるのはやや面倒です。また表紙が紙製のものは、使用状況によっては傷みやすいという弱点があります。

おすすめ用途


ランドセル等に入れて持ち運ぶことの多い、学校や塾のプリント整理などに適しています。

フラットファイルのラインアップ


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■リングファイル


輪(リング)状のとじ具を備えたファイルです。書類をめくりやすいというメリットがある一方、リングがある分だけファイルの表紙や背幅が大きくなる傾向があります。

メリット


書類をとじたままでもめくりやすく、閲覧しやすいのが最大のメリットです。また、好きな場所でページの差し替えを行うことができます。

デメリット


ファイル全体が大きくなりがちです。また、めくる頻度が高いと、書類がリング穴に接する部分から破れてしまうことがあります。

おすすめ用途


見返すことや更新する頻度の高いマニュアル類などに適しています。

リングファイルのラインアップ


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豆知識:ファイルとバインダーの違いって?


学生時代によくお世話になった、ルーズリーフをとじるための文具は「バインダー」という名前でした。なぜ「ルーズリーフファイル」ではなく「ルーズリーフバインダー」なのでしょう?そもそも「ファイル」と「バインダー」はとてもよく似ているように思えますが、何が違うのでしょうか。

日本ファイル・バインダー協会では、ファイルを「おおむね記録済みの文書をとじるもの」、バインダーを「おおむね未記録のとじ穴のある用紙をとじるもの」と定義しています。パソコンなどで作成し、プリンターで印刷した書類はすでに「記入が済んでいるもの」なので、それをとじる文具は「ファイル」になります。

一方、ルーズリーフは自分で書き込むものなので、記入前の状態でまとめます。そのため、ルーズリーフをとじる文具は「ファイル」ではなく「バインダー」という名前になっているのです。

書類に穴を開けずにとじるファイル

ファイルは書類に穴を開けてとじるものの他に、穴を開けずにとじるものがあります。穴を開けないファイルはポケット式のものが多いため、書類の出し入れに手間がかからず、また書類を傷めずに保管できることがメリットです。

ただし、ポケットの分だけ幅や厚みが増えますので、収納にはやや場所をとってしまうこと、ポケットが固定されたタイプのものはファイリングした後での順番の入れ替えがしにくいことには注意が必要です。

■クリヤーホルダー


「クリアファイル」「クリアーホルダー」とも呼ばれるファイルです。

メリット


2辺がL字状に大きく開くので、書類を出し入れしやすいのが最大のメリットです。

デメリット


収容枚数が多くなると書類が落ちやすくなります。また、クリヤーホルダーに入れたままの状態では、パラパラめくって閲覧しにくいことがあります。

おすすめ用途


しかかり中の案件など、一時的に使用する書類の保管に向いています。

代表的なアイテム


・クリヤーホルダー<スーパークリヤー10>

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■クリヤーブック(固定式)


「クリアポケット」「クリアファイル」とも呼ばれます。透明なポケットを束ねて製本したような形状が特徴です。

メリット


書類を出し入れしやすく、また本のようにめくって閲覧しやすいのがメリットです。

デメリット


順番を入れ替えるのはやや面倒です。また、ポケットの数が予め決まっているため、枚数が予測できない書類や、増減する書類には向きません。

おすすめ用途


マニュアル、リーフレットなど、きれいに保管して頻繁に閲覧したいものに適しています。



代表的なアイテム


・クリヤーブック<ノビータ>(固定式)
・クリヤーブック<Glassele>(固定式)

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■クリヤーブック(替紙式)


「差替式」とも呼ばれます。ポケットにとじ穴をつけ、リング型の金具と組み合わせることで、ポケット単位での差し替えを可能にしたファイルです。

メリット

ポケット単位で順番の入れ替えができ、書類の増減にも柔軟に対応が可能です。またポケットの種類が豊富で、目的に合わせたカスタマイズもできます。

デメリット

とじ穴の分だけポケットが大きくなることに加え、とじ具もリング型になるため、ファイルが全体的に大きくなりがちです。

おすすめ用途

CD-ROMや名刺、写真など、書類以外のものもひとつにまとめたいときにピッタリです。

代表的なアイテム


・クリヤーブック<NEOS>(替紙式)
・クリヤーブック<Glassele>(替紙式・背ポケットタイプ)

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豆知識:トップスローとサイドスローって?


クリヤーブックの商品説明を見ていると、「トップスロー」「サイドスロー」という言葉が出てきます。これは、ポケットのどの部分から書類を出し入れするか、の違いを表しています。

「トップスロー」は上が開いているタイプです。書類の出し入れがしやすい利点がありますが、ファイルを逆さまにしてしまうと中身が落ちやすい点に注意が必要です。

「サイドスロー」は横、とじ部に近い側が開いているタイプです。トップスローに比べ出し入れがややしにくいものの、中身が落ちにくいのがメリットです。またポケット2つを見開きで使用することで、大きい書類を入れることができるのもトップスローにはない特徴です。



■ファイルボックス&個別フォルダー


厚紙を2つ折りにしたフォルダーをボックス(箱)にいれて収納するファイリング方式です。「ボックスファイル」「持ち出しフォルダー」「マニラフォルダー」とも呼ばれます。

メリット

テーマごとに分類しやすく、ボックスに入れたままでも目的の書類を探しやすいのがメリットです。またフォルダー単位での出し入れや並べ替えも容易です。

デメリット

書類が少なくてもボックスが必要なため、スペースがムダに感じられるかもしれません。また、ボックス・フォルダー共に持ち運びには不向きです。

おすすめ用途

取扱説明書など、目的の書類をサッと探したい時に便利です。

代表的なアイテム


・ファイルボックス<NEOS>
・個別フォルダー<NEOS>)

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■ドキュメントファイル


「ドキュメントホルダー」「ケースファイル」「アコーディオンファイル」とも呼ばれます。上部が開いたポケットが連なったような形が特徴です。

メリット

テーマごとに分類しやすく、持ち運びやすいのがメリットです。

デメリット

開き口が小さいものは、中の書類がやや探しにくいことがあります。

おすすめ用途

営業活動や就職活動などで、テーマや案件、相手先ごとに分類した書類を持ち運びたいときにおすすめです。

代表的なアイテム


・ポケットが大きく開く書類ファイル<ノビータ>

おさえておきたいその他のスペック

ファイルの種類の他にも、商品説明やスペック表によく登場するいくつかの用語があります。ポイントとなる用語の意味をおさえておけば、目的にあったファイルを選びやすくなります。

「用紙サイズ」


そのファイルが収容できる紙の大きさです。使用頻度の高い用紙サイズには、以下のようなものがあります。

A4:いわゆるコピー用紙のサイズ。一般的な書類などに多い。
A5:コピー用紙を半分に折ったサイズ。医療機関の領収書や、明細書などに多い。
B5:学習帳、大学ノートに近いサイズ。学校のプリント類に多い。
A6:コピー用紙を4つ折にしたサイズ。ハガキ、ポストカードの保管に適している。

「背幅」と「収容寸法」の違い


「背幅」と「収容寸法」はどちらもファイルの厚みをさしますが、似ているようで違う点がありますので、詳しくご説明します。

背幅:ファイル本体の背の厚みを指します。ファイルそのものを収納するのに必要なスペースの目安になります。
収容寸法:書類の収容に使える実際の厚みです。とじたい書類の量に合わせて選びましょう。1cmでコピー用紙100枚がひとつの目安です。

一般的に、収容寸法よりも背幅の方が大きくなります。特に、リング式のとじ具は収容寸法に対して背幅が大きくなりがちです。ファイルを置くスペースに限りがある場合は、背幅もしっかりチェックしておきましょう。


豆知識:背幅が変わるファイル


通常のファイルは背幅が決まっていますが、書類の量によって背幅が変わる「背幅可変式」のファイルもあります。書類が少ない時はスリムに、多い時はワイドにと、収容量の変化に柔軟に対応できるため、限られたスペースを効率的に使いたい人におすすめです。
(例)・クリヤーブック<ノビータ>(固定式)



「タテ(S)型」と「ヨコ(E)型」って?


ファイルの商品説明を見ると、「A4-S」「A4-E」などと記載されていることがあります。「S」や「E」は、ファイルのとじ方向を示す記号になっています。

「S」や「S型」はSide openingの略で、長辺とじ=タテ型のファイルです。
「E」や「E型」はEnd openingの略で、短辺とじ=ヨコ型のファイルです。

この時の「タテ」や「ヨコ」は、中にとじる用紙のタテヨコではなく、あくまでもファイルのとじ方のタテヨコを表していることに注意してください。そのため、クリップバインダーのように用紙の上部をとじて使用するようなファイルは、用紙をヨコ向きにセットするタイプのものがS(タテ)型になります。

まとめ

たくさんの種類があるファイルですが、ファイルの種類ごとの違いや、いくつかの重要なスペックの見方がわかれば、迷わずに必要なものを選ぶことができるようになります。目的に合ったファイルを選んで、効率よく書類を整理しましょう!